◆「内なる宇宙」上・下 J・P・ホーガン


個人的感想 | 評論ではなく、偏見に満ちた感想です。


*「内なる宇宙」上・下 J・P・ホーガン(著)/池 央耿(訳)
「星を継ぐ者」「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」で終わったはずの物語の続編?。
もろ続編。おなじみの登場人物がのっけから大活躍。こうなってくると、すっかりシリーズもの的な感覚。
最初のページから、まったく違和感を感じずに物語にはいってしまった。
というか、前3部作を読んでないと面白さが半減してしまうかも知れない。
1997年初版発行ということは、当時としてはかなりタイムリーな内容だったのではないだろうか。
これまでの3部作は宇宙を舞台としたハードSFだったが、ここにきて(10年後)宇宙は宇宙でも、宇宙が違う。
ホーガン流ファンタジー炸裂。上巻にて、本編に入る前に「日本語版への序」で本人が語っているファンタジー感が、印象的。
現在の物理法則の枠組みを巧みに利用した世界は、現実にあってもおかしくないような気にさせられて、思わずワクワクしてしまう。
「星を継ぐ者」での月の生い立ちに関する説は、思い出す度にその着眼点に感服の一言。
「内なる宇宙」というタイトルから、精神的、心理的な何かをテーマにするのかなぁ等と勝手に想像したりしたが、軽くかわされてしまった。
しかし読み進めていくうちに、なるほど、それでこのタイトルか・・と納得。
やはりSF、特にハードSFは個人的にしっくりくる。







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